アンダー１００の１号機が問題を残しながらも成功を収めたので、今度はもう少し大き目な機体を作ってみます。軽い機体といえばオールドタイマーのフリーフライトがいいなと思ってネットを検索したところ、QuakerFlashという機体に目が留まりました。アンダー１００用に少々デフォルメしていますが、さて目論見通りゆったり飛行ができるでしょうか？
	スペック翼幅　　　　　６４ｃｍ全長　　　　　３９ｃｍ全備重量　　８１．２ｇでした。モーター　　　ＣＴ１８１１　ＫＶ２０００バッテリー　　２２０ｍＡｈ　２セルプロペラ　　　ＧＷＳ　５０３０サーボ　　　　ＥＭＡＸ　ＥＳ９２５１操縦　　　　　エレベータ、ラダー消費電流は２．８Ａでした。ちょうどいいですね。

飛行記録
2022年2月12日　この日のために、我が家の休耕田に開設したアンダー１００専用飛行場で初飛行しました。天候は晴れ、ほぼ無風です。　結果ですが、大成功です。せっかくの滑走路でしたが右に曲がる癖があってすぐにコースアウトしてしまいましたが、軽いのであっという間に離陸していきました。トリムはほぼ無調整でもOK見たいですが、浮きが良すぎるのでエレベータを少しダウン。重心の感じは問題なしです。　機体の性格もあってスロットルを上げるとどんどん上昇していきますが、中スローで水平飛行するようにするとゆったりと飛行させることができました。ラダーに対してちょっとタイムラグを感じます。またお尻を振るような動きも見られます。でも古典機らしいといえばらしい飛行です。　頬にちょっと風を感じるとフラフラしますので、安定飛行はほんとに無風でないと無理みたいですね。しかし、今朝の風くらいでは忙しくなるほどではありません。　着陸は一応滑走路を狙ってみましたが無理でした。ちょっと練習すればできそうだなと思います。大変スローに着陸できますので足が曲がることはありませんでした。滑走路は防草シート２ｍｘ１０ｍ、空域は５０ｍｘ１００ｍくらいです。アンダー１００ならこれで十分でした。
2022年2月13日　雨が降り出す前に飛ばしてきました。　今日の目的は、滑走で右曲がりの癖の確認です。トーインを確認したところ、左側が少し大きめでしたので修正しました。カーペットの上では真っすぐ進むことを確認済みです。滑走路での結果ですが、右曲がりの癖は直ったと思いますが、やっぱり右左曲がってしまいます。小型機の宿命でしょうか？ちょっとした滑走路の凸凹に傾いてしまい、曲がる様です。　とはいえ、離陸はやりやすくなりました。離着陸を繰り返してみましたが、ときにスーッと離陸できることもありました。いっぽう着陸ですが、空母着艦とはいかないです。　ループとロールに挑戦しました。ループはできますが、ロールは背面までしか回転できずあわや墜落でした。
2022年2月19日　キット化を希望する声が一部ありましたのでキット化の検討を始めました。　今回の機体は非常に軽量に仕上がりましたので、逆に重くなったときにどんな飛びになるのか確認したくて、重り（10円玉4枚でちょうど100gになりました）を積んで飛ばしに行きました。すでに数回飛ばしていますので軽い気持ちでスロットルを上げたところ、思いっきり右ロールで背面になって墜落！あー、やっちまいました。そういえば前から離陸で右に流れていたよな、と思い返しても後の祭りです。　被害状況はトラス組のパーツが剥がれ落下、胴体にひび割れ数か所、胴枠の一部も落下しています。主翼や尾翼には被害はありませんでした。剥がれた個所には接着が不十分なところがあります。一見大きな被害に思えますが、剥がれやひび割れで、割れた部分は少ないので修理は簡単でした。　右ロールの原因ですが、右翼が大きくネジリ下げになっていました。確認不足です。また、接着不良は瞬間を替えたせいだと思います。たまたま買いに行ったときにアロンアルファがなくセメダインを購入したんですが、少し粘度が高いんです。そのため、隙間に十分流れ込まないのが原因です。　主翼のネジリ下げは左右が同じになるようにフィルムの張り具合を調整しました。目視では確認が難しいので写真判定しました。
2022年2月22日　先日の修理の確認のために飛ばしてきました。　初めに重りなしで飛ばしましたが、やはり滑走で右に左にと曲がってしまいます。なかなか機速が付かないため離陸できませんが、コースアウトしても構わずエレベータアップして強引に離陸しました。この時前回のような右ロールはありませんでした。上空でも特に癖はなく、ゆったり飛行できます。修理は成功です。　次に重りを積んで１００ｇの時の飛行です。滑走は明らかに重い感じがします。機速が上がらないためグランドループに入って離陸できないことが増えました。ここでも強引に離陸敢行です。上空に上がってしまえば飛行特性に特に違和感は感じません。この機体は１００ｇでも問題なくゆったり飛行が可能です。　今日は初めて滑走路に着陸できました。ちょっと嬉しい。　残された問題はグランドループ癖ですが、車輪が前に出たタイプは仕方ないのかな、と思います。ＳａｖａｇｅＢｏｂｂｅｒはキレイな滑走しますし、いま設計中のカブ１００が出来たら確認できますね。
製作記
アンダー１００はちいさいのでバルサシートはたったこれだけです。このほかに２ｍｍヒノキ棒が１ｍ２０ｃｍくらい必要です。	２ｍｍヒノキ棒は、１．５ｍｍバルサに合わせるために厚さ１．５ｍｍに削ります。ちょっと面倒ですね。
原寸図面の上でヒノキ棒を組み立てます。曲がりは事前に修正しておきます。	ヒノキ棒の接着は中粘度の瞬間を使いますが、補強のためにバルサの粉を擦りこんでおくと丈夫になります。
胴枠F4、F5、F6は組み立て式です。たる型なので歪みが生じないように注意が必要です。私は曲尺を使いました。	モーターマウントF2はねじ止めの補強に部品Mを接着します。
テープで仮組してみました。曲げにくいところは水を付けて柔らかくすると良いです。バッテリートレーの設計ミスで機首が歪んでいます。	歪みなどを確認したら瞬間を流します。バッテリートレーのミスはこの時点では気付いていません。こんなものかと思っていました。
翼の中央部分のスパーB1、B2を取り付けました	前縁材B6を取付て翼型にサンディングしました。実は寸法を間違えていて調整しています。
水平尾翼の台？B5は３ｍｍバルサ４枚を貼り合わせます。所定の位置に接着後、胴体とそろうようにサンディングしました。	機首の底板は先頭からA7、脚の台（小）、A8、脚の台（大）、A9の順に接着していきます。
機首のプランクＡ４の接着面を斜めにサンディングします。これは薄いため、力の入れ具合が微妙なので慎重に行います。	ピッタリ合いました。
バッテリーハッチを組み立てました。軽量化のため穴あきで設計しましたが、フィルム貼りではなくて塗装仕上げに変更したので穴を埋めています。	中央翼部分にプランクしました。ツナギ目が目立ちます。
水平尾翼を組み立てました。エレベータの後縁は薄くサンディングします。この状態で１．５ｇです。	垂直尾翼も組み立てました。この状態で０．５ｇです。
かなり写真を省略しますが主翼を組み立てました。前縁材と後縁材は組み立て式なので先に組み立てて、水を付けてカールアップしておきます。	翼端はカールアップしているので、翼端のリブ２枚はあと回しにして組立て、カールアップの形状を見ながら残ったリブを接着します。
前縁材と後縁材をリブに揃うようにサンディングしました。	翼端のカールアップは直線で削るわけにはいかないので、慎重に少しずつサンディングしました。この状態で左右合わせて５．９ｇです。
風防の検討しています。紙で作って合わせては微小な修正を加えてまた合わせてみる、という風に数回の試作を繰り返します。	出来上がった型紙で０．１ｍｍ塩ビ板を切り出しました。とりあえずテープ止めで確認して、本番は虫ピンとボンドで接着します。
タイヤを作ります。ホイールはバルサとベニヤを貼り合わせています。タイヤは５ｍｍウレタンスポンジを２枚貼り合わせています。	リューターに取り付けてサンディングして、軸受にノイズレスパイプを埋めて出来上がりです。２個で１．１ｇでした。
脚のピアノ線を所定の寸法で曲げて、胴体の上で現物合わせで半田付けしました。極細の銅線でからげると楽に作業できます。	以上で木地完成しました。なお、モーターを取り付けようとしたら胴枠Ｆ１に当たるので、胴枠を丸く削っています。この状態で３７ｇです。
フィルム貼りはほとんど写真を撮らないんですが、今回は波模様に挑戦したので写真を撮ってみました。めんどくさいです。	そして完成です。バッテリー込みで８１．２ｇ　超軽量！
リンケージは２ｍｍカーボンパイプと１ｍｍピアノ線、クレビスはＭＰＪマイクロ。小型機の定番です。	バッテリーハッチの固定方法はテキトーに考えて輪ゴムで引っ張りました。長かったのでグルグル巻いてます。
以上でＱｕａｋｅｒ１００は完成しました。良かったこと（１）非常に軽量に仕上がりました。（２）重心もぴったりでした。（３）波模様は苦労しただけあってかっこいいと思います。（４）良いタイヤができました。悪かった点（１）胴体の塗装、特にトラス部分はやっぱりフィルムのほうが良かったと思います。重量は問題ないでしょう。（２）主翼の接合がずれてしまいました。ダボを設ければよかった。（３）胴体のトラスが足りなくてねじれ剛性が不足かも？でも、軽いからいいか！