Smile 200 の部屋

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 まだラジコンを始めたばかりのころ、QRPのスマイルはとにかく安定して良く飛ぶ、お気に入りの機体でした。困ったときのスマイルと呼んでいました。
 ところで、最近作っているアンダー200の機体は、自分でも工作にテクニックが必要だな、と思うような機体ばかりで、初心者向きではありませんでした。作りやすくて飛ばしやすい。そんな機体はないものかと考えたとき、困ったときのスマイルを思い出したのでした。

 なお、この機体は原設計者であるQRP様からバルサキットとして販売する許可を得ています。
スペック
翼幅     77cm
全長     52cm
飛行重量  192g(安定化のため17g、重心合わせのため2gの重りを追加)
翼型     QRPオリジナル

モーター   TAROT 1806
プロペラ   GWS EP7035 6インチ改造
バッテリー  450mAh 2セル
サーボ    EMAX ES9051

完成記念写真です。
 

真正面からです。直角平衡がきちんと出ていますね。
 
 
飛行記録
2020年11月8日
 初飛行してきました。天候は曇り、風は無風~微風の絶好のコンディションでした。
 滑走路は昨日きれいに刈りこまれていて、小さな機体も難なく滑走離陸できました。離陸直後はエレベータは頭上げ、エルロンは左旋回でちょっと焦りましたが、上空でトリムを合わせれば素直な直線飛行をします。重心を確認するため背面飛行をしてみると真っすぐ飛行しますのでぴったりでした。ループをやってみましたが上昇力がちょっと足りないようで大きなループにはなりませんでした。2セルの限界と思います。上空で8の字飛行やローパスを繰り返してみましたが、時々ふらつきが見られました。地上では感じませんが上空には風があるものと思います。
 3分を過ぎたところで風が出てきましたので着陸態勢に入ります。脚が弱い心配がありましたのでゆっくり降ろします。地上50cmくらいでエレベータを微妙にコントロール、速度を殺しながらきれいな接地ができました。完璧な着陸でした。3分30秒の飛行でバッテリー残量は59%でした。

 普通に考えれば初飛行として大成功でしょう。しかしエルロントリムのずれが気になります。製作中にエルロンが大きく歪んでいましたのでフィルムのテンション(加熱)で調整してありましたが、やはりねじれがちゃんと取れていないのでしょう。小型機のエルロンやエレベータは強度が不十分で歪みやすいのです。材料に問題があったのか、加工方法の問題か?
 2020年11月14日
 2回目の飛行をしてきました。天候は晴れ、微風だが、風向き安定せず、飛行場特有の渦巻いている風です。
 前回はエルロントリムが大きくずれていましたが、よく観察した結果、右翼の迎え角が少々大きいことが分かり、アイロンで修正してあります。その甲斐あって、トリムのずれは大きく減少しました。サイドスラストがないことが気になっていましたが、杞憂だったようです。
 上空では元気に飛ぶのですが、風にフラフラするのが気になります。比較のためにSavageBobberを飛ばしたのですが、風にフラフラするのは少ないと感じました。スマイルは軽すぎるようです。ちなみに翼面荷重は18g/dm2ですからグライダーに匹敵します。
 ちょっと問題?がありました。上空で機体の裏表が分かりづらいです。低いところを飛ばす分には間違えることはありませんが、高く上げると裏表同じデザインなのは目くらましですね。

 次回は重りを積んで190g台後半くらいで飛ばしてみようと思います。
 2020年11月15日
 3回目の飛行をしてきました。天候は晴れ。風は無風~微風で昨日同様。

 重心に近い位置ということでコクピットの後ろに17gの重りを積んで、飛行重量192gで飛ばしてみました。
 離陸してすぐに安定感が伝わってきます。ところが背面飛行してみると少し浮く感じがあるので重心が後ろすぎたようです。上空で失速特性を見てみましたが、風に正対していると全く失速しません。ほとんどホバリング状態まで速度を落としても失速しないので合格です。
 スポーツマンに挑戦してみました。四角宙返りで背面に移るときにクルッとコースが変化します。ハーフリバースキューバンエイトで背面に移るときもクルッとコースが変化します。反トルクのせいでしょうか?サイドスラストの影響が出ていると嫌ですね。ストールターンは上昇力に不満がありますがきれいに決まりました。

 スポーツマンはあきらめて水平8の字、ローパスを楽しんで5分で着陸。ちょっとエレベータが効きすぎかな?バッテリー残量は28%でした。

 重りの追加は大成功です。低すぎる翼面荷重はかえって飛びを悪くするということを今更知りました。重心が後ろすぎたので、重心を合わせてもう一度飛ばしてみます。

PS
 飛行場でも、そして掲示板でも指摘がありましたが、重りを積むくらいならオリジナルと同じ主翼のプランクをしたらどうか?という提案です。私もそう思います。完成が遅れてしまいますがプランク翼を作ってみたいと思います。
 2020年11月16日
 4回目の飛行をしてきました。天候は晴れ、風は微風で昨日よりちょっと強いくらいです。

 今日の目的は重心位置を前にして、設計通り前縁から40mmに合わせて、不審なクルッと回るのが防止できるか?です。
 
 昨日も思いましたが、離陸がすごく安定してスーッと浮いていきます。上空では風はありますが悪い風じゃありません。早速四角宙返りに挑戦ですが、クルッという感じはなくなっています。良かったー。 ハーフリバースキューバンエイトも良くなっています。 ストールターンは風で流されて垂直上昇ができない。これは腕の問題。でも、演技としてはクルッと倒れるのは上手です。 ループはOKです。でも上昇力不足で頂点では速度が落ちすぎ、エレベータで吊ってやる状態です。 ロールはロールレートが遅いです。エルロンの舵角をもう少し増やしても良いかもしれませんが、トレーナーならこれで十分かもしれませんね。
 今日はナイフエッジにも挑戦しました。久しぶりなんでエレベータが入っちゃって不審な動きをします。そして浮きが悪くてどんどん沈んでいきます。胴体も細いしラダーも小さいので、この機体でナイフエッジは無理です。
 ローパスも繰り返してみました。スローが安定していますので、じっくり機体を見ながら目線の下を通り過ぎることもできます。これがアンダー200の良いところでもあります。 その延長で着陸も楽です。ローパスのまま、スロットルを絞れば勝手に着地しています。滑走1mで停止しちゃいました。

 機体の飛行性能はだいたいわかました。
・離陸と着陸は大変スムーズで初心者向きです。
・スローの安定性が高く、失速の限界も高そうなので、初心者でも安心して飛ばせるでしょう。
・背面飛行、ループ、ロール、ストールターンはこなしますが、スポーツマンは難しいでしょう(腕によりますが)

 総合的に言って、無風~微風であれば初心者の飛行練習にも十分使える性能があります。
 2020年11月22日
 主翼をプランクバージョンに作り直しました。製作記事はなしです。

 オリジナル機は赤のエリア全部がプランクですが、本機はリブ1区間小さくなっています。理由は材料どりのためで、これ以上大きくするにはバルサがもう1枚必要になるためです。プランク翼はフィルム貼りが楽でした。リブしかないと、色分けで歪みますので気を使います。
 プランクすることで重くなり、重心位置も変化していますので、調整やり直しました。その結果、胴体後ろの重りが不要になり、コクピットの後ろの重りも11gになりました。飛行重量は196gです。
 そのほかに調整した点は、エルロンサーボのホーン長さを6mmから8mmに変更とプロペラバランスを取り直して振動が小さくなりました。

 さて飛行の結果です。
 離陸のスムーズさは大変気持ちいいです。トリムは全く必要ありませんでした。音は静かになっています。ロールレートは早くはなっていますが、まだ足りない。
 スポーツマンに挑戦してみました。今回はほぼフルスロットルで飛ばして見ましたが、まぁまぁやれないこともないかなって感じ。この小型機でこれだけの演技ができれば十分でしょう。ナイフエッジはどうしても浮いてくれません。
 あとはローパスを楽しんで5分で着陸。バッテリー残量が19%でした。スポーツマンでずっとフルスロットルでしたからね。

 非常に飛ばしやすい機体で楽しいです。作りやすくて飛ばしやすい、目標は達成できました。
 2021年2月12日
 先日飛ばそうとしたら、バッテリーハッチのゴムが外れてしまい、テープで止めて飛行する羽目になりました。もう一つも問題として、スポーツマンをやるにはやっぱりパワー不足。その2点を改善するための改造を決行しました。

 その1:3セル対応
 バッテリートレーの位置を下げて3セルバッテリーが搭載できるようにします。ただし、そのまま並行で下げるのではなくて、前方だけ下げます。斜めになります。後方はもともと深さがあって3セルでも余裕です。
 工作は、バッテリートレーの接着をカッターで丁寧に剥がし、モーターマウントの補強部品M1に突き当たるまで斜めにしました。



 その2:マグネット
 設計段階ではマグネットが邪魔でバッテリー交換ができないんじゃないか?と心配だったのでマグネットを採用していませんでしたが、実際キットを製作された方はマグネット方式に改造されています。できるだけ出っ張りが小さくなるように小さなマグネットを使うように考えました。



 これらの改造は、今後のキットに対応します。バージョン3になります。
 2021年12月1日
 今シーズンのキット販売を始めるにあたり、スピンナーを見直しました。今までプロペラはGWSのオレンジペラを改造して使っていましたが、入手性と改造が面倒なことを考えると、APCのプロペラを使いたいと思います。
 APCのプロペラはハブの厚さよりもブレードが厚い(高い)ため、キットの大きなスピンナーナットは使えません。ブレードを逃げる加工をすればいいのですが、これが結構面倒です。 そこで3Dプリンターで作ってみました。

締め付けと取り外しの時にモーターが回らないように抑える必要がありますが、これでAPCのプロペラが使えます。
 2021年12月5日
 APC 6x4ペラで飛ばしてみました。バッテリーは2セルです。
 ちょっと風があってお尻を振るような飛びでしたが、明らかにパワフルに感じます。宙返りもやってみましたが、大きな円を描くことができました。バランスが悪いのかちょっと音が大きい気もしますが、特に問題はないでしょう。
 これなら2セルで十分です。
製作記録

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