Sora100 の部屋

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 航空法の規制逃れのアンダー100g機は大手メーカーにも広がっています。カシオペアのSeraDS99もその一つです。6月のスロープでその飛びを見て、真似して作ることにしました。
 問題はSeraDS99は小さすぎてメカ搭載に苦労していること。その一方で飛行重量は70g程度とのことで余裕があります。であればちょっとスパンを大きくしてメカを楽に積もう。少しでも大きいほうが安定して飛ぶと思います。

 スペック

翼幅     90cm
全長     53cm
飛行重量   99g ギリギリでした

バッテリー  300mAh 1セル
サーボ    ES9251
操縦     エルロン 2サーボ
        Vテール

飛行記録
 2023年7月29日
 我が家の専用飛行場で初飛行しました。天候晴れ、風は微風。

 初飛行といってもトリムと重心の確認のためで、バンジーは使いません。軽く手投げしてみると非常に素直な飛びです。真っすぐ、ぐらつくこともなくとびます。ノートリムです。重心もぴったりです。速度は早めですがこれは設計通り。
 2投目は少し強く投げてみました。今度はエルロンを打って効き具合を見ます。エルロンもいい具合に効いていますが、傾いた時の巻き込むような感じがよろしくない。またエレベータの効きがちょっと足りないか?
 何投か投げてみましたが、ロール方向の不安定な感じは困りますね。たぶん手投げの速度域では空気をつかみきれないのではないかと思います。試しにエレベータで吊ってみましたが、かえって速度低下で不安定になります。

 バンジーで高く上げたらどんな飛びをするか、スロープならどうか?楽しみな機体です。
 2,023年9月17日
 バンジーで飛ばしてみました。 天候は晴れ、風は微風。

 だいぶ日が空いたので手投げ確認からしましたが、真っすぐ素直な飛行です。ちょっと突っ込み気味なのでエレベータトリムを3コマほどアップ。
 バンジーは4mmのゴム管、11m、タコ糸5mです。フックの位置はあえて重心より前にして、バンジーの勢いでギュンと高速で発進するつもりです。ただ、地面に向かって突っ込む心配もあるので、初めは少しだけ引っ張って様子を見ます。
 心配したような突っ込みはありません。段々バンジーを強くして高速発進する計画でしたが、3回目でゴムが切れてしまいました。20年物なので劣化してました。

 バンジーの発進を確認できました。新しいゴム管を手配して再挑戦します。
 2024年6月1日
 5月30日、スロープで飛ばしてきました。

 風は5mくらいかな?ちょうどよい風でした。エレベータトリムがアップだったので調整したらちょうどニュートラルになりました。小さい機体なのにすごく安定しています。舵の効きもちょうどよい感じ。風に対する進入性もいい。昔スロープで見たカシオペアのセラの飛びを意識して主翼前縁をとがらせてあるのですが、望んだとおりの飛行です。
 もっと高速飛行できないかな?と用意した禁断の真鍮かんざしを使ってみました。機体重量は確か109gになります。この件につき国交省に問い合わせましたが、取り外し可能な部品は機体重量に含まないことと、機体重量の10%までは重さが変わっても申請は不要ということでしたので、100g未満として登録なしです。
 で、飛行はというと特に変わった感じはありませんでした。しいて言えば風に対して安定したかな?良く分りません。

 とにかく、こんな小さいのに風に対してグイグイ進んでいきます。速度も乗ります。すごく楽しい機体になりました。
 もしかしたらもっと重りを積んで飛ばせばもっと楽しい機体になるかもしれません。が、フルプランクの主翼はともかく尾翼はちょっと強度が心配です。

製作記

レーザーカットされたバルサ板です。フルプランクなので1mmバルサが6枚でした。他に1.5mm、2mm、3mmバルサと1.2mmベニヤです

組立は胴体から始めます。断面を丸く仕上げるために補強を接着しています。この後で階段状を三角に削ります。

三角に削るのは胴体に張る前にする事も出来ますが、ぐにゃぐにゃでやりにくいです。いっぽう、貼った後だと側板を削ってしまいます。

キャノピー開口部の補強と主翼部の補強を貼ります。
  

胴枠です。F4とF5だけ組み立て式になっています。
  

胴体の組み立ては曲がりに注意が必要です。私はグライダーの場合はLアングルで挟んで真っすぐにしています。

プランクをしますが、バンジーフックの取り付け部の補強を埋め込みます。この裏面(胴体内面)にはひと回り大きなベニヤを貼っています。

バンジーフックの補強はこの位置になります。これ以外はプランクは特定の場所はありません。すべて2mmバルサの横目です。  

上下すべてプランクが終わったところです。はみ出した分はサンディングして落とします。   

はみ出したプランクを削ったあとで機首ブロックを接着します。次は角を丸く落とすのですが、ここはいったん中止。  

尾翼を組み立てました。
  

胴体にはこんな感じで取り付けます。開角度は110度。もちろん本当はフィルムを貼ってからですよ。

主翼を組み立てます。プランク材に目印が刻印されているので、それに合わせてリブを並べれば曲がりません。

かんざしは6mmカーボンです。リブの受けにはベニヤの補強リングがはまっています。うーん!ちょっと太かったかな?

上面のプランクはタイトボンドを使います。このときの注意点として、プランク後縁部はリブとリブの間は接着しないこと。

ここでちょっと設計変更です。後縁は2mmバルサ8mm幅でしたがこれを6mm幅とし、前縁に3mmバルサを追加します。

目的は前縁をとがらせて空気抵抗を減らしたいと思いました。
  

プランクをキレイにサンディングしたらエルロンを切り出します。切り出し位置はプランク材に目印を付けておきました。

ここで貼り忘れていたエルロンホーンの受け台を作ります。
  

切り出したエルロンの所定位置に受け台を差し込んで接着します。
  
切り出したエルロンと主翼本体に蓋をするパーツを接着します。
  

切り出したエルロンを両面テープで仮止めして形を整えます。段差が生じた所には、薄く切り出したバルサ片を貼っています。

ほぼ生地完成状態です。胴体がまだ丸くなっていません。
  

胴体を丸く削りました。どこまで削るか、いつも悩みます。
  

バルサの刻印に沿ってキャノピーを切り出しました。
  

前方にダウエルと、後方にマグネットを取り付けました。
  

フィルム貼りとリンケージ作業ですが省略しました。
 

一応完成しました。本当はもっと飾り付けやりたいところですが、重量がオーバーです。    

全備重量が101g。写真は101gですが、100gと101gを行ったり来たりの状況です。    
ダイエット計画
(1)受信機のケースをはがす
(2)サーボリードを短くする
(3)主翼抜け止めのヒートンをなくす=摩擦だけで止める
(4)ハッチ固定のマグネットを取る 

メカ積みの様子です。受信機のケースを取ってシュリンクチューブをかぶせています。       

Vテールのリンケージです。
  

エルロンのリンケージです。ヒンジはフィルムヒンジでやってみましたがガタが大きく諦めました。普通にフロッピーヒンジです。

ダイエットのためマグネットを取りました。これでたった0.4gの軽量化。
  

ダイエットの成果です。これとは逆に、キャノピー固定のテープや受信機固定のマジックテープなどの重量増加もあります。  

ダイエットの結果、全備重量は99.0gになりました。重心はどうだろう?
  

以上で完成しました。重量ギリギリなので飾り付けがなくて寂しい。
  
 反省点
良かったこと
(1)計画通り、セラ99を大きくしたデザインでメカ積みが楽にできた。
(2)100gを切ることができた。
(3)無調整でほぼ重心が合った。

悪かったこと
(1)100gを切るために無理をする羽目になった。
(2)フルプランクではなくてハーフプランクで良かったと思う。
(3)飾り付けがさびしい
(4)必要のないパーツや形状など、設計が稚拙。